【最新】2024年の今もSEO対策が重要な理由とメリット・デメリット
AI検索の台頭やSNSの普及など、Webマーケティングの手法が多様化する中、検索エンジンで上位表示を狙う「SEO」は今後も有効なのでしょうか。
「そもそも今はブラウザで検索しない」「今さらSEOは時代遅れ」「SNSの拡散力の方が大事」という思い込みで、SEO対策が疎かになっている企業は意外と多いです。
結論、長い歴史のあるSEOの重要性は今も変わりませんし、今後も必要とされる知識・ノウハウです。
この記事ではWeb制作、広告運用からサイト分析、メディア運営など総合的にWebマーケティングを支援している株式会社モダナイズが、改めてSEOの基礎的な知識から、今でも取り組むべき理由を説明します。
「これからSEOに取り組みたいけど、これから始めて大丈夫なんだろうか……」という企業や担当者さまが、その不安を解消できる内容になっています。この記事が検討の一助になれたら幸いです。
SEOとは
SEO(Search Engine Optimization)は日本語で「検索エンジン最適化」を表す言葉です。小難しく聞こえるかもしれませんが、要は「自社のWebサイトやメディアを、Google、Yahoo!などの検索エンジンに見つけてもらいやすくし、上位に表示させること」を目指した取り組みやテクニックのことを指します。
SEOの歴史は意外と古く、1990年代にGoogleが登場してWebサイトの数が増えた頃から、自サイトの順位を上げることが集客やビジネスの成功に直結するようになり、その重要性が広く認識されるようになりました。
※ 2024年1月時点で、国内の検索ユーザーの約75%〜80%はGoogleを使っています。一般的にSEOではGoogleの検索順位を上げることを目指します。 |
直近のSEOの傾向・話題
SEOは日々変化を続けています。2024年現在では以下のような傾向、トレンドが見られます。
- コンテンツの品質は「E-E-A-T」(Expertise【専門性】、Experience【経験】、Authoritativeness【権威性】、 Trustworthiness【信頼性】)の考え方が引き続き重要
(簡単に言えば、業界などで権威のある者が専門性を活かし、経験をもとにして発信された信頼性の高いコンテンツが評価されるということ) - 個人・中小サイトよりも法人や大規模なサイトが優位な傾向が続いている
- 検索結果にAI(人工知能)やML(機械学習)が取り入れられ始めている
SEO対策のメリットと効果
SEO対策によって自サイトの検索順位を上げることには、以下のようなメリットがあります。ここでは時代が変化しても変わらない本質的なものだけを紹介します。
- 広告宣伝費を削減できる
- コンテンツが資産になる
- 購買意欲が高い見込み客を集客できる
- SEOの強さ=業界における権威性・信頼性になる
- 市場のニーズと向き合える
- 業種・業界にとらわれず取り組める
1. 広告宣伝費を削減できる
検索結果で上位を獲得することで、広告による集客と同様の成果を「無料」で得られます。
Webマーケティングで欠かせない様々なWeb広告は、確かな効果が期待できるものの、必ず費用がかかります。もちろん、広告費には限りがあり、予算に到達してしまえば、広告が打てなくなります。
一方でSEO対策によって自サイトが上位に表示されれば、費用をかけることなく、継続的に集客効果が期待できます。
2. コンテンツが資産になる
先述のとおり、SEO対策によってつくられたコンテンツ(ページ)は「無料の集客装置」となり、収益を生み出す「資産」となります。
極端に言えば、コンテンツを作成すればするほど、集客への期待は高くなります。得られた収益で、さらに新しいコンテンツの作成に投資をすれば、文字通りの「資産」と同様に、収益が雪だるま式で増えていく可能性を秘めています。
また仮に1つのコンテンツで順位を落としてしまっても、上位のページが複数あることで、リスクの分散になります。
実際、SEOの現場では、主力のページが順位を落としたときに、二番手、三番手のページからの流入がサイトを下支えしてくれることがよくあります。 |
3. 購買意欲が高い見込み客を集客できる
SEOで上位を獲得したページには、比較的、購買や成約率が高い見込み客が訪れます。
当然ですが企業、個人にかかわらず、検索ユーザーはいま解決したいことを検索します。
▼例
- 「SEO対策 自分で」→自社でできるSEO対策を知りたい
- 「SEO業者 横浜」→横浜にあるSEO業者を知りたい
能動的に検索しているユーザーに対して自社のページが上位表示されていれば、「悩みを解決するためなら、前向きに購買・契約を検討したい」という優良な顧客を集客できます。
広告とSEOでの集客を比較すると、SEOで流入する顧客の方がすでに多くの情報収集を行っており、商談がスムーズにすすみやすい、という意見もあります。 |
4. SEOの強さ=業界における権威性・信頼性になる
SEO対策によって上位に表示されるページ(企業)には、結果的に権威性・信頼性が付与されます。
特にその業界に先入観がない検索ユーザーには「この会社は上位表示されているから信頼できそうだ」と感じてもらえることでしょう。
また上位を獲得することによって「◯◯のことならXX社」というように、知名度の向上やブランディング効果も期待できます。
5. 市場のニーズと向き合える
SEOの本質は「検索ユーザーの悩みを解決すること、そのきっかけをつくること」です。
検索結果で上位を獲得するには
- ユーザーはどういったキーワードで検索するのか
(世の中にどういったニーズがあるのか) - そのキーワードで検索するユーザーはどういった悩みを解決したいのか
(何を知りたいのか)
といったことと、徹底的に向き合う必要があります。
つまりSEO対策を行うことで、自サイトを上位表示させることはもちろん、自社が戦う市場を調査し、ニーズを理解することにもつながります。経営者やマーケティング担当者が最低限のSEOの知識を身につけるべき理由とも言えます。
6. 業種・業界にとらわれず取り組める
規模の大小はあれど、検索するユーザーが存在する以上、どんな業界や業種でも取り入れられるのがSEO施策です。ユーザーニーズのない業界はありません。悩みがあるから、そこにビジネスが生まれます。
中には「自社の業界はニッチで、検索ユーザーが極端に少ない」というケースもあるかもしれません。しかし逆に、情報が少ないニッチな業界ほど、SEOで上位を獲得する難易度は低く、「業界・地域最大手」になれる可能性が高いとも言えます。
SEO対策のデメリット
SEO対策には多くのメリットがある一方で、予め知っておきたいデメリットもあります。主な注意点を4点、お伝えします。
1. 長期的な取り組みが必須
昨今のSEOは結果が出るまでに時間がかかるようになっており、長い目で取り組む必要があります。Googleも公式に「成果が出るまで通常は4ヶ月から1年かかる」という見解を示しています。
参考:SEO業者(代理店、コンサルタント)とは| Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
これを理解せず、小手先のSEO対策を行っただけで「成果が出ない」「SEO対策には意味がない」と判断してしまうのは非常にもったいないと感じます。
SEOには時間的・労力的に、ある程度の「粘り強さ」が必要です。目先の利益を取りにいくものではなく、将来大きな果実を得るために行うものと心得ましょう。
2. 売上の予測が立てづらい
SEOがもたらす売上や利益は事前に予測しづらいというデメリットもあります。特にサイトを立ち上げたばかりなど、施策を始めた初期の頃は予測ができないと言っても言い過ぎではありません。
広告なら投下した費用に対して、得られる成果が事前に予測できます。一方のSEO対策は行ったとしても必ず上位表示されるという保証がないため、社内で検討する際の数字的な根拠を出しづらいのは事実です。
ただし、検索されるキーワードのボリューム(月に何回検索されるか)や、これまでの自社サイトに訪問したユーザーの問い合わせ率や成約率などの統計を利用することで「この検索ワードで1位を取れたら、●●円くらいの売上が見込める」といった予測はできます。
キーワードや記事のタイトル、パソコン/スマホの違いなどにもよるため一概には言えませんが、2024年現在、検索順位で1位のページのクリック率は20〜40%程度と言われています。 例えば ‐ 月に500回検索されるキーワードで1位を獲得- 自社サイトの問い合わせ率は1% の場合、特定の検索キーワードで月間200人が自社サイトに来訪し、その内の2人から問い合わせがある、といった予測ができます。 |
3. コンテンツ作りには費用と時間がかかる
SEOに本格的に取り組もうとすると、相応の費用や時間がかかります。
SEO対策では基本的に、自サイトに新しいコンテンツ(ページ)を追加します。コンテンツを作るにはライターをはじめ、サムネイルや図解のデザイナー、場合によってはカメラマンの手配などが必要です。
また1つのコンテンツを作るのにも「目的の定義」「ページ構成の作成」「執筆」「校正」など、多くのフローがあり、ページの内容によっては数週間から1ヶ月程度かかることもあります。
ただし社内だけで簡単に無料でできる基本的なSEO対策もあります。本格的にSEOを始める前の準備として対策しておくと良いでしょう。この記事の最後で具体的な内容を提案しています。
4. Googleのアップデートで評価が一変する可能性がある
SEOの最も大きなリスクは、Googleが検索評価のアルゴリズムを変更する「コアアップデート」を定期的に行うことです。
Googleは日々、検索結果の品質向上を目指して、アルゴリズムを修正し続けています。中でも年に数回、大幅な見直し(コアアップデート)を行うことがあり、その結果、昨日まで上位を獲得できていたページが、1日にして検索圏外(数十位)に落ちてしまうことも珍しくありません。もちろん、その逆もあります。
しかし必要以上に恐れることはありません。アップデートで「飛んでしまう」サイトは、Googleの評価アルゴリズムをハックした小手先だけの対応をしているサイトが多いです。普段からGoogleの最新の評価基準を学び続け、ユーザーに寄り添った質の高いコンテンツをつくることが、アップデートへの基本的な対策と言えます。
2024年の今もSEO対策が重要な理由
上記のメリット・デメリットをふまえた上で、弊社では今後もSEOには積極的に取り組むべきだと考えます。その理由を2つの側面から説明します。
SEO対策を行うことは市場を理解する行為だから
メリットの項目でもお伝えしましたが、SEO施策を行うことは、まさに市場を深く理解する絶好の機会だからです。
SEOではユーザーがどんな言葉(キーワード)で検索し、どんな悩みを解決したくて情報を求めているのか徹底的に調査をします。つまりSEOは顧客のニーズを直接理解する行為そのものです。
例えばキーワードの調査でユーザーが商品やサービスに使う言葉や表現に触れることは、自社サービスの打ち出し方のヒントになります。また競合サイトの調査を通して、市場のトレンドと、自社の立ち位置の把握もできます。
SEOは単なる検索上位を獲得するための取り組みではなく、ビジネスの方向性を見出すための価値のある施策と言えます。
SEOはWebマーケティングの基礎だから
昨今はユーザーの検索行動も多様化しています。「いまさら公式サイトやサービスページの検索順位を上げるよりも、SNSで情報を拡散させた方が、集客につながるのでは?」と思われるかもしれません。
結論、その考え方にも一理ありますが、だからと言って自社サイト・メディアのSEO対策をしなくて良いわけではありません。
広告、SNS、メール、LINE……。昨今のWebマーケティングには様々な手法があり、それぞれに良いところや苦手なところがあります。しかしこれらに共通する目的は、ユーザーに「ここだったら、私の悩みを解決してくれる!」と感じてもらうことです。そのために、適切なユーザーに適切な情報を届ける必要があります。
「適切なユーザー(悩みを持っているユーザー)に適切な情報を届ける」ことは、SEOが得意とすることです。SEO施策で得られる知見は、いわば様々なWebマーケティング手法の基礎教養とも言えます。
例えばSEO対策をしたコンテンツ(サイト・ページ)を作成して検索上位をねらいつつ、SNSなどからもコンテンツに誘導する、といったように、手法を組み合わせることでより高い効果を期待できます。
SEO対策を始める際に確認すべきこと
実際にSEO対策を始めたいとき、何からすれば良いのかわからないという声をよく聞きます。ここでは具体的にすべきこと、整理しておくべき事項を4点お伝えします。
- 競合の調査
- キーワードの軸を決定(提供する情報の決定)
- Googleに評価されるコンテンツの理解(ルールの理解)
- 現実的な予算、取り組み体制を検討
1. 競合の調査
SEO対策を行う際にも競合の調査は必須です。上位を狙いたいキーワードで実際に検索をしてみて、
- 上位のサイトが業界の超大手でないか
- 上位のページが一社で独占されていないか
- 上位が官公庁など公的なページで占められていないか
といったことを確認します。要するに「勝てる見込みがあるのか」を調べます。上記のようなサイトは運用歴や権威性が高く、簡単には覆すことができません。
ただし仮にここで上位のサイトが強すぎても、諦めることはありません。例えば「SEO コンサル」で上位獲得が難しくても「SEO コンサル 横浜」など、複合的なキーワード(ロングテールキーワード)を狙うことで、競合が少なくなり、勝てる可能性は高まります。
ここでは厳密に競合を分析するというよりは「これから戦う相手の顔ぶれを知る」くらいの気持ちで、関連するキーワードでたくさん検索してみましょう。
2. キーワードの軸を決定(提供する情報の決定)
上記の調査も踏まえて、具体的に上位獲得を狙うキーワードをリストアップします。
- 自社の事業(例:「SEOコンサル」「Web制作」「歯科」……)
- ユーザーの悩み(例:「疲れが取れない」「採用のコツ」「広告運用 自分で」……)
- 具体的な自社の取扱製品、サービス名 など
ここでは「自社に専門性があり他社よりも詳しい良質な情報を提供できるか」といった視点で検討するのがおすすめです。実際に検索をしてみて「上位のページ(競合)の情報が薄い」と感じるなら、そこには勝機があるかもしれません。
3. Googleに評価されるコンテンツの理解(ルールの理解)
Googleは実に200以上もあると言われる評価基準をもとに、サイトにスコアを付けて、検索結果を算出しています。その算出方法は公にはされていませんが、評価基準は「Google検索品質評価ガイドライン」として公開されています。
すべて英語で170ページの大容量ですが、ガイドラインをわかりやすく解説してくれているサイトなども参考にしながら、最新の情報を理解しておきましょう。
4. 現実的な予算、取り組み体制を検討
先述のとおりSEO対策には少なくない予算、時間、労力がかかります。またそれは一時的なものではなく、今後も継続してかかるコストです。
SEOにどれくらいの予算や人員を割けるのか、どういった社内・社外体制で取り組んでいくのか、予め検討しておくと良いでしょう。
特に初めての場合は自社にノウハウがないため、SEO支援業者の手を借りることも有効です。ここで紹介した競合分析、キーワードの選定などの事前準備から、コンテンツの作成まで、幅広く対応してくれます。
今すぐ自分できる基本的なSEO対策
本格的にコンテンツ・ページを制作する前に、以下のようなお金や時間がかからないSEO対策から始めるのが良いでしょう。
対策 | 詳細 |
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タイトル・見出し・ディスクリプションの修正 | ・ページ、記事のタイトルやH2、H3といったページ内の見出しに、そのページで上位獲得を狙いたいキーワードを含める ・ページごとに設定できる概要文章(メタディスクリプション)を作成する →検索対策になる |
サイトに正しい運営者情報を記載する | サイト運営者の情報を正しく記載する。運営者情報のページを新たに作成する。 →サイトの権威性が上がる |
最新の情報にリライトする | サイト・コンテンツ内の古い情報を最新のものに書き換える →ユーザーに正しい情報を提供することで信頼性の向上、定期更新によるGoogleの評価アップ |
記事同士を内部リンクで結ぶ | サイト内で関連する記事やページをリンクする →サイト内の回遊性(滞在時間)のアップ、ユーザーの利便性の向上 |
まとめ
検索順位を上げるSEO対策は今後も有効で、この記事では以下のようなメリットやデメリットを紹介しました。
SEO対策のメリット
- 広告宣伝費を削減できる
- コンテンツが資産になる
- 購買意欲が高い見込み客を集客できる
- SEOの強さ=業界における権威性・信頼性になる
- 市場のニーズと向き合える
- 業種・業界にとらわれず取り組める
SEO対策のデメリット
- 長期的な取り組みが必須
- 売上の予測が立てづらい
- コンテンツ作りには費用と時間がかかる
- Googleのアップデートで評価が一変する可能性がある
これらのメリット・デメリットもふまえた上で、弊社は今後もSEO対策の重要性は変わらないと考えています。
- SEO対策を行うことは市場を理解する行為だから
- SEOはWebマーケティングの基礎だから
SEO対策によって検索順位を上げることはもちろん、その過程で得られること(市場ニーズや競合の調査、自社の立ち位置の把握、Webマーケティングの基礎知識……)も非常に多く、価値のある取り組みです。
SEO対策は始めるのが早ければ早いほど、長期的に、安定した収益につながります。ぜひ優先して取り組むべく検討してみてください。その際にこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
弊社ではSEOを始め、総合的なWebマーケティングに関するご相談を無料でお受けしております。少しでも興味をお持ちの方は、お気軽にご連絡ください。
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