小さな工務店でも勝てる集客方法・WEBマーケティング施策6選。考え方と具体策
市場が縮小傾向にある中、競合他社との差別化や集客に悩まれている地域密着型の中小工務店は多いのではないでしょうか。
多くのユーザーが情報収集をインターネット上で行うようになった現在、いかにWeb上で自社を見つけてもらえるかが業績に直結するようになっています。
そこでこの記事では住宅業界の特性、顧客行動の特徴を踏まえた、工務店の集客、マーケティングの基本的な考え方と、オンライン上での具体的な手法をやさしくお伝えします。集客戦略を見直す際、何かひとつでも参考になれば幸いです。
※ Web集客に 補助金を活用できることがあります。
工務店業界の現状と課題

2025年現在、日本の住宅市場は大きな変化の時代を迎えています。
国土交通省が公表する「新設住宅着工戸数」は、2019年頃までは年間90万戸前後で推移していました。2020年にコロナウイルスの影響で前年から大きく落ち込み、2024年も以前の水準には戻っていない現状です。
また2030年には2023年と比べて90%程度にまで緩やかに減少していくとも予想されています。
引用:戸建住宅市場に関する調査を実施(2025年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
背景には人口減少、世帯減少といった大きなトレンドに加えて、建設費の高騰や省エネ基準の強化、実質賃金の伸び悩みなどが消費者の心理を縮小していると言われています。
こうした状況の中、大手ハウスメーカーが割安感があり利益率が高い建売住宅の販売を強化したり、工務店業界ではリフォーム、中古住宅の活用、空き家ビジネス、多角化・下請化といった動きが見られるようになっています。
顧客の行動の変化
かつての住宅購入は「知人や家族からの紹介」「展示場や住宅フェア」「折込チラシ・住宅情報誌」などで工務店を知り、モデルハウスや完成見学会に訪問して営業担当者と相談、複数社の見積もりを比較して、契約するのが王道パターンでした。
近年はさらにWebを活用した情報収集が加速したことで、大半のユーザーはまずはWeb検索、比較サイト、工務店の公式HPやSNSなどの口コミを調べるようになりました。
結果、展示場訪問などの「リアルな行動」の以前に、ある程度、購入したい住宅や予算感を学習しており、実際の問い合わせや来場も数を絞る傾向が見られるようになりました。

また事前の学習・リサーチを行っているため、来場や相談の回数が減り、短期で契約に進むケースが増えています。要は問い合わせの段階で以前よりも質の高い見込み客が集まるようになったと言えます。
このようにWebやSNSでの情報提供や評判、イメージの重要性が高まっており、オンラインで選ばれなければ生き残りが難しい時代に入ったと言えます。
工務店集客の基本的な考え方
具体的な集客施策を紹介する前に、前提として工務店の集客の基本的な考え方やポイントをお伝えします。
典型的な「エリアマーケティング」
工務店は「地域密着型」のビジネスであり、特定の商圏(営業範囲)内にいる顧客を対象に集客するのが基本です。これをエリアマーケティングと言います。
おそらくこの記事を読んでいる事業者さまの多くが、長年に渡って地元に密着した営業を行っており、地域の特性や文化、競合他社の状況なども、十分、理解されていることでしょう。
- 地域の情報をもとに無駄のない集客が可能
- 最も効果的な広告媒体(地元新聞折込・ネット広告・イベントなど)を選べる
- 地元の特性や住民の嗜好に合わせたコンテンツやキャンペーンを打ち出せる
このようなエリアを絞って集客するメリットを改めて意識し、地域内の知名度向上、口コミ獲得を目指しましょう。
工務店と大手ハウスメーカーとの違い|戦わずして勝つ
知名度や資金力で劣る工務店が大手ハウスメーカーと同じ土俵で競争するのが難しいことは、言うまでもありません。
地域の特性(気候、生活環境・文化など)を熟知していること、比較的柔軟に対応できることなど、工務店だから提供できる価値を再確認し、大手と戦わないことが鍵となります。
【工務店と大手ハウスメーカーの主な違い】
| 比較項目 | 中小工務店 | 大手ハウスメーカー |
|---|---|---|
| 経営規模 | 小〜中規模、地域密着型 | 大規模、全国展開が中心 |
| ブランド力・知名度 | 低いことが多い (地域内に限定) | 高い (テレビCMや広告展開) |
| 広告予算 | 限られている | 多額の広告予算を投入 |
| 設計の自由度 | 高い (顧客の要望に柔軟に対応可能) | ある程度規格化やパターン化されがち |
| 技術力・提案力 | 職人技や地域独自のノウハウが強み | 標準化・マニュアル化が進む |
| サービス体制 | きめ細かなフォロー・アフターケアに対応できる | 充実した保証やアフターサービスに対応できる |
| 顧客との距離感 | 比較的近い (顔が見える関係性重視) | 普通 |
| 地域への対応力 | 高い (地域の気候・風土・ニーズに精通) | 汎用的なサービスが基本 |
| 施工期間・工期 | 比較的自由に調整できる、長め | 標準化された工期、短め |
強みの洗い出しとターゲットの選定
あらゆる業界・業種のビジネスと同様に自社の強みを明確にして、狙うべき顧客層(ターゲット)を絞ることが重要です。

ただでさえエリアが限られる工務店ビジネスでターゲットを絞ることに抵抗があるかもしれません。しかし狙う顧客層を絞ることで、自社の訴求したいメッセージに一貫性が生まれます。結果、漠然と集客をしていたときよりも、より響く、刺さりやすいものになります。
顧客の不安を理解する
工務店の利用を検討する顧客はさまざまな不安を抱えています。
顧客の抱きがちな不安をあらかじめ把握し、解消するためにどんなコミュニケーションや施策が必要なのかを考えることが、顧客との信頼関係を築き、成約につなげるために重要です。
【注文住宅を検討する顧客が抱える様々な不安】
- 業界にネガティブなイメージがある
「住宅や不動産業界には消費者を騙したり強引なスタッフが多い」 - 金額が高く失敗できない
一生に一度の大きな買い物なので「失敗できない」「後悔したくない」 - 予算内で要望をどこまで実現できるか
「金額に見合った住宅ができるか」「中途半端なものしかできないのではないか」 - 技術・品質への不安
「耐震性や施工の品質が大丈夫」、「欠陥住宅にならないか」 - 他社との違いが分からない
「大手ハウスメーカーとの差がわからない」「他の工務店との違いがあいまい」 - 中小の工務店への不安
「本当に工務店で大丈夫か」「経営状態や倒産リスクはないか」 - 契約後の対応や保証への不安
「過去にトラブルはなかったか」「大手に比べて保証が劣るのでは」 - Webでの情報収集に限界
「Webの情報はどこまで正しいのか」「ホームページや広告に騙されているのでは」
工務店のデジタルマーケティング施策
これまで多様な業種・業界の企業さまの集客を支援してきた弊社がおすすめする、工務店・住宅業界の事情を考慮した、オンラインによるマーケティング手法をお伝えします。
いずれも基本的な内容ではありますが、確実な成果が期待できるものを厳選して、優先度の高い順にお伝えします。
| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| MEO対策 | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ |
| SEO対策 | △ | △ | △ | ◎ |
| ポータルサイト | ◎ | △ | ◯ | ◎ |
| 検索広告 (Google広告) | ◎ | △ | ◯ | ◎ |
| EFO対策 | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
| LPO対策 (LP最適化) | ◯ | ◯ | △ | ◎ |
1. MEO対策(Googleビジネスプロフィール)

| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| MEO対策 | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ |
MEO(Map Engine Optimization)対策とは、Google検索や地図検索で、「工務店+地域名」「近くの工務店」などのキーワードで検索したときに、自社の工務店を上位に表示させるための施策です。
Google検索では検索結果ページの上部などに「お店やサービス」「場所」といった項目の中で店舗名や評価、電話番号、レビューなどが地図付きで表示されることがあります。
自社の工務店を目立つ位置に表示させることができれば、無料で地域の顧客に自店のことを知ってもらえます。
MEOは「Googleビジネスプロフィール」に店舗の情報を登録することで、無料で始められます。地域で認知されるためには最優先で取り組みたい施策です。
【メリット】
- SEO(後述)よりは短期間で効果が出やすい
- 上位表示されれば費用対効果が高い(広告費がかからない)
【デメリット】
- 悪い口コミがつくリスクは避けられない
- 競合も対策しているので必ず効果が出るわけではない
【工務店の具体事例と効果】
| 具体例 | 効果 |
|---|---|
| 店舗名、住所、電話番号、営業時間などを正確に記載する(Web上の記載はすべての媒体で統一する) | Web上にある他の情報と「同じ店舗」だと認識され、効果が最大化する |
| サービス内容に「リフォーム」「無料見積もり」「アフターケア」など狙いたいキーワードを含める | 狙ったキーワードで検索されたときに上位表示されやすくなる |
| サービス対応エリアを明記する | 地域の見込み客からの問い合わせ・来店が増える |
| 顧客からの口コミやレビューを集める、コメントに返信する | 口コミを参考にした問い合わせや来店が増える、丁寧さで信頼性が上がる |
| 完成住宅の写真や施工現場を写真や動画で紹介する | ユーザーがサービスをイメージできる、信頼性が上がる |
関連記事:小規模でも勝てる!MEOを始めるメリットと自分でできる7つの対策
2. SEO対策

| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| SEO対策 | △ | △ | △ | ◎ |
SEO対策(Search Engine Optimization)は、「工務店+地域名」「地域名+注文住宅」などで検索されたときに、自社のホームページやLP(ランディングページ、来店予約や資料請求の受付などに特化したページ)を、検索結果ページの上位に表示させる施策を指します。
上記のMEO対策が「お店」「地図」の項目で自社を表示させる対策なのに対し、SEO対策は検索結果の一覧でホームページを上位に表示させる施策です。
検索結果で上位に表示できれば、広告費をかけることなく自社の認知を拡大できます。SEOは効果が出るまで時間がかかります。長期的な視点で、できるだけ早めに取り組むことをおすすめします。
【メリット】
- 上位表示させられると無料で集客できる
- 能動的に検索する本気度の高い見込み客を集客できる
【デメリット】
- 他の施策よりは効果が出るまでに時間がかかる
- 上位表示させるキーワードを選定したり、記事(ページ)を作成するには知識や経験が必要
- 一度、上位に表示できたとしても、維持するためには定期的な内容の更新が必要
- アルゴリズムの変更で順位が大きく変動するリスクがある
【工務店の具体事例と効果】
| 具体例 | 効果 |
|---|---|
| ユーザーがよく検索する言葉をページのタイトルや見出しに入れる(「◯◯市 リフォーム」「屋根の修理 相場」など) | 契約意欲の高い、本気度が高い顧客を集客できる |
| ホームページ内のブログ機能で「エコ住宅 補助金」「屋根 断熱」など、ユーザーがよく検索する情報を専門家の立場からわかりやすく解説する | ユーザーの悩みや知りたいことを正確に伝え、自社の認知拡大、信用が増す |
| 「ハウスメーカ デメリット」など大手が対応しにくいキーワードで記事を作成する | 大手と競合することなく、上位表示させやすくなる |
関連記事:【最新】今もSEO対策が重要な理由とメリット・デメリット
3. ポータルサイト

出典:【SUUMO】不動産売買・住宅購入・賃貸情報ならリクルートの不動産ポータルサイト
| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| ポータルサイト | ◎ | △ | ◯ | ◎ |
ポータルサイトとは、ユーザーが複数の住宅会社や工務店の情報を一括で比較・検討できるサイトです。
WEB上で情報収集するのが当たり前になった現在、注文住宅を検討する約半数がポータルサイトを参考にしているとのデータがあります。
参照:注文住宅検討者の「5割」以上がポータルサイトを活用!集客で用いるメリットを紹介 | LIFULL HOME’S Business 注文・分譲一戸建て
圧倒的に利用者が多く工務店の集客では欠かせないツールのひとつです。MEOやSEOでなかなか上位表示させられない場合など、アクセスの底上げが期待できます。
ただしポータルサイトへの過度な依存は健全な集客方法と言えません。あくまで自社サイトへのハブと捉えるのが良いでしょう。
【メリット】
- 自社を知らない層へリーチできる
- 安定した集客が期待できる
- 価格、希望条件など、ユーザーが比較しやすく、利便性が高い
【デメリット】
- 競合が多く、ポータルサイト内での競争が激しい
- 継続的な掲載料がかかる
- 掲載項目に規定があり自由度に制限がある
【工務店の具体事例と効果】
| 具体例 | 効果 |
|---|---|
| 複数の大手ポータルサイトへ登録する(SUUMO、LIFULL HOME’S、いい家ネットなど) | 認知度が大幅にアップする |
| わかりやすく魅力的な施工事例や写真を掲載する | ビジュアル訴求でユーザーがイメージしやすく、好印象を抱く。問い合わせや相談につながりやすくなる |
| 定期的に情報を更新して反響を管理する | 常に最新の情報に保ち信頼できる会社というイメージをつくる |
4. 検索広告(Google広告、リスティング広告)

| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| 検索広告 (Google広告) | ◎ | △ | ◯ | ◎ |
検索広告(リスティング広告)は、Googleなどの検索エンジンで「地域名 ローコスト住宅」「平屋 新築」などの地域やニーズで調べたユーザーに対して、検索結果ページの上部に自社の広告を表示させるものです。
リスティング広告は実際に検索を行っているユーザー(=意欲が高いユーザー)に表示されるため、優良な見込み客を集客できます。また費用はクリックされた分だけ支払うため無駄が少ないのもメリットです。
住宅業界の場合、リスティング広告は資金力がある大手ハウスメーカーやポータルサイトが表示されやすいです。またクリック単価も高くなる傾向にあります。
上述したMEOやSEO、ポータルサイトなどの施策を優先し、余力があればタイミングを絞って出稿してみるのがおすすめです。
【メリット】
- 優良な見込み客を集客できる
- 資金次第ではSEOより上位に表示させやすく、即効性がある
- 掲載時間やエリアなどの柔軟に設定できる
- クリック課金制(CPC)で無駄な広告費を抑えやすい
【デメリット】
- 住宅業界は競合が多く、単価が上がりやすい
- 中小規模の工務店が年間を通して運用するのはコスパが悪い(MEOやポータルサイトなどを優先)
- 広告運用(設定、キーワード選定)やデータ分析に経験や知識が必要
- 広告を止めると集客効果がなくなる(資産性に乏しい)
【工務店の具体事例と効果】
| 具体例 | 効果 |
|---|---|
| 「◯◯市 工務店」「平屋 高断熱」などユーザーの検索ニーズがあるキーワードを設定する | 検討意欲の高いユーザーの目に止まる |
| 地域などユーザーの属性を絞って配信する | 広告費のムダを減らせる |
| キャンペーン実施時や補助金の対象期間などに限定して配信する | 広告費のムダを減らせる。最短数日で配信され、効果が期待できる |
| 管理画面で継続的に効果測定を行う | 効果が出やすい検索キーワードや広告文、設定を把握し、さらに改善できる |
関連記事:初心者でもわかる「Google広告とは?」仕組みやメリットを解説
関連記事:初心者向け リスティング広告とは?今すぐ始めたくなるメリット・やり方を解説
関連記事:リスティング広告はいくらから出せる?予算の決め方・広告費をムダにしない基本的な考え方
5. EFO対策

| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| EFO | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
EFO(Entry Form Optimization)は、自社のホームページやLPに設置されている「来店予約」「お問い合わせ」「資料請求」などのフォームを、ユーザーが最後まで入力して送信しやすいように改善する施策です。
例えば「入力フォームの項目数を減らす」というような簡単な修正だけでも、送信完了率が大きく改善することがあります。
優良な見込み客がフォーム送信が面倒なことを理由に離れていってしまうのは、大きな機会損失です。
EFO対策は重要かつ他よりもコストも低いため、基礎対策として優先して取り組みましょう。
【メリット】
- ホームページのリニューアルや、新たにLPを作成するよりは安価に対応できる
- 細かい修正・改善でも、成果が大きく変わることがある
【デメリット】
- EFO専用ツールを使用するため、ランニングコストがかかる
- 継続的な効果検証と改善が求められる
【工務店の具体事例と効果】
関連記事:【26個列挙】EFO対策とは?今すぐ取り組めるフォーム最適化策やツールを紹介
6. LPO対策(LP最適化)

| 施策 | 即効性 | コスト | 工数 | 売上 インパクト |
|---|---|---|---|---|
| LPO (LP最適化) | ◯ | ◯ | △ | ◎ |
LPO(Landing Page Optimization)は、工務店の来店予約や資料請求、問い合わせなどを集めることに特化したLP(ランディングページ)において、より多くの人にアクションを取ってもらえるようにページを改修する施策です。
中小工務店の場合、ホームページとLPが同じことが多く、ユーザー体験を向上させる軽微なホームページ改修もLPO対策と呼べます。
LPには広告や検索経由で本気度が高いユーザーが訪れます。適切な改修を行うことで、来店申し込みなどが大幅に増える可能性があります。
本格的なホームページの改修などと比べれば、比較的低コストで行えます。LPを活用しきれていないとき、ホームページの導線を改善したいときは検討しても良いでしょう。
【メリット】
- 比較的低コストで大きな成果が期待できる
- 最適化することで即効性がある
【デメリット】
- LPを一から用意する場合は手間とコストがかかる
- 一度設計したら終わりではなく、継続的な運用・改善が必要
【工務店の具体事例と効果】
| 具体例 | メリット |
|---|---|
| ファーストビューで目を引く施工写真や独自性のあるキャッチコピーを配置する | ユーザーの興味を引き、ページからの離脱を防げる |
| 施工写真と顧客の声をセットで掲載する | 参考になる、「詳しく知りたい」のように行動のトリガーになる |
| 来店予約・お問い合わせ・資料請求などの申し込みボタンを目立つ位置に設置する | 迷うことなく、申し込みに進める |
| メニュー、よくある質問(FAQ)、アクセス方法などユーザーが求める情報をまとめる | 不安や疑問をその場で解消でき、申込み意欲が高まる |
| 2パターンのLPの成果を比較する(ABテスト) | より申し込み完了率が高い方を選べる |
関連記事:【わかりやすく】LPOとは?その重要性と効果が出る改善例、ツールを紹介
余力があれば+αで取り組みたい施策
以下は工務店業界では必須とまでは言えないものの、余力があれば取り組みたい施策として紹介します。
- SNS運用(Instagram)
ビジュアルで訴求でき住宅業界との相性は良いが、一方でユーザー層と注文住宅を検討する層に若干の乖離がある。リソースがあればできるに越したことはない - LINE公式アカウント
見込み客とのやりとりはもちろん、アフターフォローでも活用できる。高額な商材のため、LINEでのやりとりを嫌う層もいる - メールマーケティング
イベント参加者へのフォローなどには適している。顧客リストがたまっているなら活用の余地がある
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関連記事:ステップメールとは?メルマガとの違いやメリット・デメリット・費用相場を解説
工務店のオフライン施策
地域密着型かつ顧客の検討期間が長い工務店のマーケティングでは「リアルでの接点」も非常に重要です。特に以下のような取り組みは、今回紹介したオンライン施策と相性が良く、組み合わせて行うことでより大きな効果が期待できます。
① 現場見学会・完成見学会(MEO・SEOと相性◎)
- 目的:地域での信頼構築・口コミ獲得
- 実施例:
- Googleマップ(MEO)で開催情報を投稿
- ホームページやブログ記事にレポートを掲載し、検索流入につなげる
② チラシ・DMの配布(LPO・EFOと相性◎)
- 目的:オフラインからオンラインへ誘導
- 実施例:
- チラシからQRコードでホームページや「事例LP」「相談予約フォーム」へ誘導
- 「このチラシを見た」で特典を付け、フォーム入力率を向上させる
③ 既存客へのフォロー訪問・紹介制度(LINE公式アカウントと相性◎)
- 目的:アフターサービス、紹介の促進
- 実施例:
- 定期的に訪問してアフターサービス、セカンドサービスの受注につなげる
(LINE公式アカウントで定期的に役立つ情報を配信する) - 紹介カードを渡して、友人や家族への紹介を促進する
- 定期的に訪問してアフターサービス、セカンドサービスの受注につなげる
④ 地域イベント・住宅フェアへの出展(広告・SNS・MEOと相性◎)
- 目的:地域での露出・認知拡大
- 実施例:
- Googleマップで情報を発信する
- イベントの様子をInstagramなどでライブ配信する
⑤ パートナー連携(SEO・ポータルの補完)
- 目的:紹介経路の拡大
- 実施例:
- 地元の不動産会社・外構業者・家具店などとの相互紹介
- 自社サイトに「パートナー紹介ページ」を設けて相互リンクすることでSEO対策にもなる
- 口コミやポータルサイト掲載だけに依存しない集客経路を構築
まとめ
この記事では中小の工務店における集客の基本的な考え方と、具体的な施策を紹介しました。記事の要点は以下のとおりです。
- 人口・世帯減少、人手不足による建設費の高騰などで新設住宅着工戸数は今後も緩やかに減少することが予想されている
- 顧客は来店前に詳細に学習し、問い合わせから成約までの期間が短くなる傾向にある
- 工務店はエリアマーケティングの典型であり、大手ハウスメーカーにはない強みを活かす必要がある
また、以下は顧客が自社を知り、実際に契約に至るまでの流れと、この記事で紹介したオンライン施策のまとめです。

顧客がオンラインで行動するようになった現代では、基本的なWebマーケティング施策によって「Webで選ばれる存在」になることが集客の大前提です。一方で住宅は顧客の人生を左右するような高額な商材だからこそ、これまでと変わらない対面での地道な信頼関係の構築も重要であることは言うまでもありません。オンラインとオフライン施策を組み合わせ、総合的に戦うことが求められます。
弊社では「IT人材や部署を持つほどではない」とお悩みの事業者さまへ、SEO対策やWeb広告の運用など集客のサポートを行っています。小さなお悩みでも無料でご相談をお受けしております。少しでも興味をお持ちの方は、お気軽にご連絡ください。
※ Web集客に 補助金を活用できることがあります。